ストレスを多く抱える人は腸内環境が悪い！？

・ストレスが腸内環境に与える悪影響

私たちの体内には、大腸を中心に100兆個を超える腸内細菌が存在しています。この腸内細菌の集団を腸内フローラと呼びますが、善玉菌と悪玉菌のバランスが適切に保たれていることが大切です。ところがストレスが蓄積すると、このバランスが崩れ、悪玉菌が優勢になってしまうのです。

ストレスによって分泌が増える刺激伝達物質の一種であるノルエピネフリンは、腸の動きを活発にしすぎて腸内細菌のバランスを乱します。また、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されると、酸化ストレスが高まり、それが腸内フローラを傷つける原因になるといわれています。さらにストレスが慢性化すると、免疫機能の低下により善玉菌が減少しやすくなってしまいます。

・乱れた腸内環境が引き起こすトラブル

腸内環境が乱れると、様々な健康トラブルの原因になってしまいます。代表的なものが下痢や便秘などの腸の働きの異常、そして過敏性腸症候群の発症などです。さらには口臭、体臭の増加や、肌荒れ、ニキビの出現など、外見の変化にも表れてきます。

・腸内環境を整える食生活とは

腸内環境を整えるための食生活として、まず大切なのが食物繊維の摂取です。食物繊維は善玉菌の餌となり、腸内フローラを絶好の環境に保ちます。特に水溶性の食物繊維が豊富な大麦、野菜、果物などを意識的に食べることをおすすめします。また発酵食品に含まれるプロバイオティックスは、直接的に腸内の善玉菌を補給する働きがあります。ヨーグルトや納豆、漬物などプロバイオティックス食品を上手に活用しましょう。一方で精製された糖質や脂質が多い加工食品は、腸内環境を悪化させる原因になるため、控えめにする必要があります。

・運動と睡眠で腸内フローラを改善する方法

適度な運動は腸内細菌のバランスを整える効果があります。有酸素運動により体温が上がると、腸の動きも活発になり、腸内環境が改善されるのです。しかし過度な運動は腸に負担をかけるため注意が必要です。また睡眠不足は、ストレスホルモンの分泌を高め、結果的に腸内フローラを悪化させてしまいます。睡眠は腸内環境の維持にとっても重要な役割を果たしていることが分かります。規則正しい生活リズムづくりに心がけ、適度な運動と質の良い睡眠を確保することが大切です。

・心身のリフレッシュが腸の健康をサポート

ストレスは腸内環境を乱す大きな要因ですが、逆に言えばストレス解消が腸内フローラの改善につながります。ストレス発散のための運動やトレーニング、ヨガ、ストレッチ、メディテーションなどを実践することで、心身ともにリフレッシュされ、腸の健康が維持しやすくなるのです。また温浴や塗り薬なども腸の動きを活発にする効果があり、腸内環境の改善をサポートします。このように小さな習慣の改善から始めることで、ストレスから開放され、心身が健やかになれば、自然と腸内環境も良い状態に導かれていくのです。

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